寝ても覚めても

加藤和樹さんをひっそり応援中

フランケンシュタイン(ほぼかずきさん)感想

ミュージカル「フランケンシュタイン
音楽:イ・ソンジュン 脚本/歌詞:ワン・ヨンボム
潤色/演出:板垣恭一 訳詞:森雪之丞
出演:中川晃教/柿澤勇人(Wキャスト)、加藤和樹/小西遼生(Wキャスト)、音月桂、鈴木壮麻、相島一之濱田めぐみ

 

あ"〜〜めっちゃ良かった!!

キャスト発表されてからずっと楽しみにしていたこの作品。期待に違わず、とっても好みなお話でございました!

もうね、ビクターとアンリの関係がツボすぎです。決してBLではないけれど、ちょっと行きすぎた男同士の友情っていうか。なんだか男女間の恋愛よりも濃く、そして深いものに感じられました。

「♪一緒に夢見れるなら  死んでも僕は幸せ」

と友に向かって告白するアンリには泣かされました。はああぁ〜名曲だなぁ〜〜 ;  ;  ;  ; 

他の歌もとにかく素晴らしかったので、CD出てくれたら真に嬉しい。

 

推しの和樹さんについて。

歌が、もう本当に上手くなっておられて、とてもとても感動…! ;  ; 

ビブラートが以前より長くかかるようになっておられたし、声もどっしり太くてどの曲も聞き応えがありました!高音は結構辛そうな日もありましたが、ひっくり返るなんてことは無かったと思います。かなり努力されたのだろうなぁ…すごいなぁ… ;  ; 

低音の響きが最高で、良いお声を存分に堪能。感情大爆発!とでもいうような表現力に心を揺さぶられる…。和樹さんの歌、やっぱり大好きだー!!

 

が、演技については、ちょっと引っかかる部分がありまして。

和樹さんってたまに、演じてる途中にふっと "和樹さん本人" に戻る瞬間があるような気がするんです。

今回で言うと、例えば酒場で客に絡まれるシーン。一緒に飲もうぜーみたいなことを言われて「後で、後で行きます(的なニュアンス)」って返すべきところを、いつだったか、「後でっつってんだろ!」ってかなり粗野っぽく言い放ったんですよね。それを聞いた私は、「アンリってそんな言葉遣いするかな…?」と、一瞬にして現実に引き戻されてしまいました(苦笑) 酒場でのビクターとのやりとりも、相手の芝居を受けて返しきれていない感じ。若干距離を感じました。あとこの場面とは関係ないけど、階段を一つ飛ばしで降りるところも何だかかっこ悪く見えて嫌でした(笑)

それから、台詞回しは滑らかで感情豊かになった割に動きがちょっとぎこちなくて、言葉と動きが乖離してるように見えたのも気になりました。「これが良いんじゃないか!」と思う方もいらっしゃるかもしれないので、あくまで私の好みじゃなかった、ということで。

 

あとは……今回は本当に難しい役を演じられてるんだなぁ、と。

和樹さんの、「役を自分自身に引き寄せる」というやり方が、今回の作品には合ってないのかなーって、個人的にですが思いました。いや、アンリも怪物もとても魅力的ではあったのですが、結局何をどう見せたいのかがイマイチ分からなかった。創造主を追い詰め高笑いしていたあの怪物は、一体何を思って復讐していたのだろう?怒り・悲しみ・恨み……そういった負の感情が、私にはあまり見えなかった。ただただ相手を追い詰め楽しんでいるように見えた。(お前の感性が鈍いだけだろバーカと言われたらそれまでなのですが…)

 

今回の作品は特に、人によって感じ方や見え方が異なり、キャストの組み合わせによっても全く別物の話に見えたりして、そこが面白いポイントなんだろうと思います。

役者さんも、後でご自身の解釈などをインタビューなどで語ることがあるかもしれません。でもね?

できればそういうのは、 "板の上で" 伝えて欲しいなぁと思うわけですよ。なんでもかんでも「後で伝えればいいや」「本人に質問すればいいや」みたいな風潮(?)、あんまり好きじゃないのです。わがままな意見だというのは分かってはいるのですが。

 

なんだか愚痴っぽくなってしまいましたが、書きたいこと書けてスッキリしました。

今回は歌がかなり良くなった分、いつも以上に演技の方に目がいってしまったのかもしれないなぁ、などと思ったのでした。駄文失礼いたしました。

おしまい。